桜のクラブは夢見がち
J1へストレートインの2位とは7差、PO圏内へは4差、でも、Bクラスの12位へは3差。一体なにを持ってセレッソは優勝候補とされていたのか。フォルランやカカウがいるからか。代表経験のある蛍や扇原がいるからか。 https://t.co/TBP07rH3fi
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
でも、そんなもん何の意味もなかった。この前、セレッソにトドメを刺したのは随分前にお払い箱にした黒木だった。他にもフォルランやカカウより年俸が10分の1以下の選手たちがボカスカセレッソ相手にゴールを決めてる。フロントはもっかい一から、サッカーで勝利するとはどういうことか、考え直せ。
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
セレッソはどうも理想を追いすぎる傾向がある。昨季は史上最攻を掲げ、浦和戦で守備的な戦い方をしたポポを切ってまで、攻撃サッカーを追い求めるも勝利はつかめず、あれよあれよとJ2降格。アウトゥオリは就任会見でJ1昇格はもちろん、その後も国内やアジアで活躍できる基盤を作りたいと語ってた。
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
でも、現状は昨季J3の金沢に負けて、群馬に負けて、福岡
磐田、長崎に負けてPO圏外の8位。要は「Jリーグなめんな」ってこと。J1はもちろん、J2にもセレッソを丸呑み出来る魑魅魍魎がうじゃうじゃいる。W杯MVPとか元ドイツ代表の肩書きにも物怖じしない、勝利に対する飢えがある。
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
自分を過大評価して、妄想だらけの都合のいい計画立てて、分不相応な夢を見て。なんかバカな大学生見てる気分だ。そうこうしているうちに厳しい現実に足元をすくわれて、泥沼にハマる。
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
ただ、そんな若者とセレッソの一番の違いは、何万というサポーターを抱えているということ。なんの罪も無いこの人らまで道連れにしてはいけない。目を覚ませ。現実をみろ。Jリーグはそんなに甘くない。遠くは見据えず、地に足つけて、まずは目の前の一勝を。
— myrowka (@my_rowka) 2015, 5月 18
「地に足を」 2014-15プレミアリーグ レスター対ユナイテッド
ユナイテッドがレスター相手にまさかの3-5。
すんごいユナイテッドだった。はじめてみるユナイテッドだった
この結果は驚きを伴って受け入れられているけど、でも自分は全然意外だとは思っていない。こういうバカげたチームになる背景はあったと思うし、現状には普通に納得している。
自分は今、ユナイテッドが狂っていると思っている。
一番オカシかったのは移籍市場終了前の常軌を逸した補強ラッシュだ。御大時代からは考えられない移籍金で、次から次へとファンハールの要求通り買われていく選手達。御大の頃なら、ショウとエレーラをとった時点でお財布は空っぽになってたはずだ。ただ、そこらへんの金銭感覚は昨季の冬マタをとったぐらいからイカれていたとはおもう。
忘れちゃいけないのはユナイテッドは借金まみれのグレイザーがさらに借金を重ねて買収したクラブだということ。そのお金はどこから出てるのか。ファルカオの年俸も含めて、いろいろおかしい。自分は破産もありえると思ってる。
身の丈に合わない補強の数々。そんなに買えるなら御大の時にも買ってやれよ。それなのになぜファンハールにはポンポンと買い与えることが出来るのか。自分の知ってるユナイテッドと目の前のユナイテッドがどうも一致しない。
もひとつ一致しないのはファンハール像だ。
今季、ユナイテッドに期待の目が集められていたのは新監督がファンハールだったからだ。
記憶に新しいW杯での躍進。スペイン相手に5-1の完勝。他の強豪国と比べると明らかに劣る戦力をうまく駆使し、オランダを地球3位に導いた。
当然、ユナイテッドでもそういう姿が見られると思っていた。ご存知の通り、ユナイテッドは石油王がオーナーを務める青や水色のクラブのように裕福ではない。慎ましい戦力をやりくりしてチーム作りをしてくれるはず。
しかし、蓋を開けてみれば、やれディマリアを買え、やれファルカオを買え、やれブリントを買え。
その一方でウェルベックはいらない、ラファエルもいらない、フェライニもいらない、シンジもいらないと、既存の選手をどう生かすかではなく、俺の欲しい選手をかき集めろ、じゃなきゃ結果なんて出せはしないぞ、と言い出した。
んん!?どうなってんだ?
オランダを率いていた時の姿は影も形もありゃしない。チーム作りもシステムは同じ3-5-2だけど、固い守備を基調とするわけでなく、流れるようなパスサッカーを志向しだした。え?あぁ、まぁうん、そうか。それならそれでもいいんだろうけど、でもちゃんと勝ってよね?
でも、結果はいつまで経ってもついてこない。これまでずっと4バックの文化で生きてきたユナイテッドに3バックを植え付けるのは難しいようで。
開幕3試合で結果は出なかった。やはり守備の補強は急務。システムも4バックに戻した方がいい。そして急遽購入したロホとブリント。
彼らのデビュー戦となったQPR戦。
試合は4-0の快勝だったけど、ロホは左SBをやっていて、ブリントはアンカーをやっている。その前にディマリア、エレーラ。そしてマタ、ルーニー、ペルシのトライアングル。かなり攻撃的な布陣だ。んん?なんかおかしくないか?
QPR相手には胸がすくような試合を見せてくれたけど、ところかわって今日の試合…
CBは補強なし。そのうち1人はトップ経験ほぼ皆無の若手。アンカーには新人1人。右SBには戦力外を通告していたラファエル、などなど。順序立てて振り返れば、今日の5失点は意外でもない、とはそういうこと。
ここで今一度、再確認しておきたいのが、ユナイテッドの監督は2ヶ月前ブラジルW杯で限られた戦力で堅守を構築しオランダを3位に導いた名将ファンハールだということ。でも、正直そのファンハールをマンチェスターで拝めたためしは一度もない。じゃあ目に前にいるのは誰なのか。いくら考えても分からないミステリー。
ぶっちゃけファンハールが監督になるとき、以前バイエルンで彼の指揮の下、プレーしていた選手たちから、少なくない辛辣な批判が聞こえてきてはいた。
でも、それも数年前の話。ブラジルの彼を見ただろ?変わったのさ、と右から左へ聞き流していたけど、今は彼らの言葉が深く突き刺さる、
徐々に広がっていったファンハールへの黒い疑念。一気に拡散し真っ黒になったのは、ユナイテッドを去ったウェルベックに向けた言葉だった。
ファン・ハール:「ウェルベック放出はゴールが足りなかったから」 http://t.co/SpaURc1vaV
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 21
それをどうにかすんのがあんたの仕事だろ。ウェルベックがユナイテッドに与えてくれていたのはゴールだけじゃない。それをファルカオ来たからいいや、と放り出すだと?そんな監督が名将なはずはない、と針が振り切れるようにファンハールとの未来に期待が持てなくなった。さっさと負けて早く去れ、とさえ思っている。今日の結果は自業自得、そういう態度が招いた結果だ、と心底思う。
今日の3ゴールだってファンハールがもたらしたもんじゃない。金でとってきたファルカオとディマリアが自らの個人技で生み出したものだ。一方、ファンハールの最大の腕の見せ所である守備組織の構築はあんなもんだ。これまで一体何をしてきたんだろう。何点か取られてもファルカオたちにそれ以上取らせれば大丈夫、とでも思ったか。
とまあ、かなり厳しく書いてきたけど、なにが言いたいかって「地に足をつけろ」ということ。
あの守備の戦力であれだけ前に出る戦い方はありえない。ブリント1人でバイタルがまかなえるわけがないだろう。
なぜそんなことも分からなくなったのか、ということまで考えると、それは多分3-5-2が破綻したからだ。
ファンハールにとって3-5-2の一番の特長は前線のトライアングルなんだろう。確かにルーニーはトップ下で使いたい。手元にペルシやファルカオがいるなら、その前に並べたい。ただ、そうなると前に人数が多くなる。そこで守備のバランスを保つための3-5-2だったはずだ。
しかし、3バックは馴染まない。じゃあ4バックに戻そう。戦力外通告したけど仕方なくラファエル使うか。
でも前のトライアングルは絶対いじりたくない。じゃあディマリアは左か。そうするとエレーラは右。ベンチに置いておく人材じゃないし。となるとアンカーには1人だけ。頼むぞ、ブリント。その結果が3-5。
要するにチームを構築する順番がおかしいわけだ。W杯でオランダを3位に導いた原動力はなんだったか、という話。とにもかくにもまずは守備。ワールドクラスはいないんだから数で勝負するしかない。4バックならダブルボランチ。3バックならWBには守備の選手を。その上で余った前のところにぜいたくな攻撃陣を並べて行くしかない。もったいないけど、3-5で負けるよりかはだいぶマシだ。
そういう基本中の基本を思い出す、というより思い知るには今日の惨敗はいいきっかけになったと思う。
この敗戦を糧に次の試合でどんなチーム作りをするか。10月後半からはチェルシー、シティ、クリパレを挟んでガナーズと、しんどい試合が続く。ここの結果如何では再びギグス暫定監督なんてこともありえるだろう。]
ブラジルでのスペイン戦では相手を研究し尽くし世界を驚かせる完勝をなし遂げた。ファンハールの一番の強みはそこだと思う。ピンチはチャンス。まだ一度も重なり合わないユナイテッドのファンハールとオランダ代表監督のファンハールを、この1ヶ月でなんとか一致させて欲しい。
「素材を生かすセレッソ流」 2014 J1 セレッソ対レイソル
バーゼル戦を耳で聴きながらセレッソ戦を振り返る。スタメンはシンプルな4-4-2。大熊さんは就任会見で、これまでの監督が作り上げたチームを大きく作り変えるつもりはない、と言ってたけど、フォーメーションからペッツァイオリのカラーを消してきた。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
布陣だけでなく、選手起用でも独自の色を出してきた。フォルランベンチ。カカウに至ってはベンチ外。代わって2トップを構成するのは永井と健勇の生え抜きコンビ。あぁ、やっぱり大熊さんはユース出身のの監督だわ、とこの選択だけで伝わってくる。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
セレッソファン的には熱すぎるチョイス。ぶっちゃけフォルラン、カカウといったネームバリュー先行の起用が最善なのかという疑問もあった。そこへ真っ向からチャレンジをした大熊さん。その意気やヨシだけど、今度はその判断が正しいことを結果で証明しなきゃいけない。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
試合を観てるとその意図もよく分かった。2人とも前線から激しくプレッシングをかける。これが大熊さんの求めていること。それらは峠を越えた選手には望めるもんじゃない。Jでの初陣。これからのセレッソに必要なものはなにか。長居に駆けつけたサポーターに向けた簡潔なメッセージだったとも思う。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
試合はセレッソが主にボールを保持しながら進めていた。岡野社長は会見で、残留に向けた現実的な道を辿る的なことを言ってたので、守備的な戦い方を覚悟はしていたけど、さすがに最初からセレッソらしさを封じるような真似はしなかった。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
攻め方もシンプル。ポストプレーも出来る永井と健勇にボールを当てつつ、サイドにはドリブルが得意な南野と楠神を配してチャンスがあれば個人技で崩す。縦に速く攻めたいときは扇原が正確なボールをフィードして、と、選手たちの良さをシンプルに生かすサッカー。そのためのシンプルな4-4-2。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
なんだ、こんなことでよかったのかと拍子抜けするシンプルなセレッソのサッカー。ポポとペッツァイオリは戦術に縛られすぎていたのかもしれない。ただ、それも結果が伴っての話。チャンスは作るもののゴールが生まれない。ヤキモキしていた前半終了間際、酒本のFKを健勇がヘッドで押し込み先制点。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
何度見返してもふつくしい酒本のキックの放物線。それを点で合わせ落ち着いてGKの反対側へ流し込む健勇のヘッド。選手が自分の武器を真っ向から振り抜いて生まれたゴール。この気持ち良さはいつぶりだろう。そうよ、こんなことでいいんだよ。今までは無理をしすぎた。難しいことを狙いすぎてた。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
後半からはレイソルに押し込まれる展開。でも、これでいい。これまでは前に出過ぎた。1点リードしてるのに2点目を果敢に狙いすぎてた。でも、そんな驕った戦い方は16位のチームには許されない。大事なのはスタイルではなく勝ち点。ペッツァイオリが更迭されたのも要するにそういうことだと思う。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
1点リードしてるんだから、守り抜いても勝ち点3。でも、確実なものにするため、もちろん追加点は欲しい。落ち着いてレイソルの攻撃を弾き返しながら2点目を狙うセレッソ。燃えるは永井。後ろでボールをつなげるレイソルに猛烈に前からプレスをかける。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
気迫あふれるプレーは前から定評があった。誰よりも走る。走って走って走りまくる。それが永井の持ち味。でも、それだけじゃダメ。FWはゴールを奪ってなんぼ。これまでなんだかんだで出場機会はあったもののJではノーゴール。さすがにそろそろ点が欲しい。誰よりも永井が欲しがっているはず。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
そして63分、その時はやってきた。エリア内、楠神のボールを受けた永井がDFを背負いながら粘りに粘って振り向きざまにシュート。ループ気味に放たれたボールはそのままレイソルゴールに吸い込まれた。待ちに待った永井の長居初ゴール。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
正確には天皇杯で決めちゃってるけど、あちらは今キンチョウスタジアムだし、ということで。スタイリッシュじゃないゴールも永井らしい。シュートを放ったあと、倒れこみながらガッツポーズも永井らしかった。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
これまでは運動量が多いということでサイドを任されることも多かった永井。でも、前線からの激しいチェイシング、粘りっこいポストプレーは永井のFWとしての適性を改めて示すものだった。布陣を4-3-3と設定し、出来そうなポジションに順に選手をはめていけば永井はウイングにも収まるんだろう。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
でも、そういう観点じゃなく、永井を一番生かせるのはトップ。だから今日は2トップ。そう判断し、実際結果ももたらした大熊さん。あ、やっぱこの人はセレッソの監督だわ、と確信した瞬間だった。灯台下暗し。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
その後は落ち着いて時計を進め2-0で勝ちきったセレッソ。勝てたこともそうだけど、完封で試合を終えれたことも自信になったはず。そもそもこれまで点を取られ過ぎていた。守備の戦力は昨季と変わらないはずなのに。これもポポたちが難しいことを狙いすぎてたと思う理由。シンプルに守りゃいいのよ。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
素材を生かす。大熊さんのベクトルは存分に伝わった90分。生え抜きが多いのも、らしいし嬉しい。ジンヒョン、シャケ、マル、達也、タカ、タクミ、健勇、リョウ。8/11。多分、ホタルが怪我じゃなかったらこの中にいたはず。誇らしいじゃありませんか。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
ただそれだけで勝ち抜けるほどJリーグも甘くないはず。次は大阪ダービー。ミッドウィークには降格争いをする名古屋とやって、すかさず週末には首位のレッズ戦。勝たなければいけない試合はまだまだ続く。その中でもちろんフォルランやカカウの力が必要となる時も来るだろう。そのためにとった大戦力。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
要するにおもしろくなってまいりましたということ。ペッツァイオリ更迭のタイミングもドンピシャだったと痛感した。降格のピンチなのに攻めダルマのままリーグ終盤に突っ込んでたらと思うとそらおそろしい。手遅れにならないギリギリ、チームをひっくり返すために絶好機がまさにこのレイソル戦だった。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
そのチャンスをしっかりものにした大熊さんに何度でも伝えたい感謝の言葉。あんなに気持ちいい桜満開は久しぶりだった。
— myrowka (@my_rowka) 2014, 9月 13
「プレミアリーグはぬるくない」 14-15プレミアリーグ第1週 ユナイテッドvsスウォンジー
さてさて、ようよう始まりました14-15プレミアリーグ。
昨季は御大が去り、モイーズの下で失意のシーズンを送ったユナイテッド。あの地獄のような日々に終止符を打つことが出来るのか。
大役を任されたのは希代の名将ファンハール。ワールドカップ3位という輝かしい実績を引っさげてマンチェスターにやってきた。
その話題性と強烈なカリスマ。昨季ヨーロッパカップ戦の出場権も得られなかったユナイテッドだけど、彼のおかげで良くも悪くもプレミアの台風の目となってしまった。
2ヶ月前のW杯を席巻したあの3バックはプレミアでも果たして通用するのか。ユナイテッドサポのみならず、世界中のフットボールファンが注目するところ。
ということでユナイテッドの布陣は3-4-1-2。
GKはデヘア。3バックはスモーリング、ジョーンズ、ブラケット。中盤は右からリンガード、フレッチ、エレーラ、ヤング。トップ下にマタで、2トップはエルナンデスとルーニー。
ペルシは調整が遅れてるのかベンチにも名前はない。その代わりにフェライニやナニ等戦力外通告されたと報道があった選手の名前がチラホラ。9月にはどれぐらいの選手が残ってるだろう。
ベンチには当然香川も名前も。ペルシ以外にもキャリック等怪我人はいるけど、エレーラがボランチの位置でプレーするならチーム内順位は実はそんなに低くないはずだ。
移籍市場が閉まるまでにどんな選手を補強するかにもよるんだけど、一つ確かなのは開幕時のラインナップと9月最初の試合のラインナップでは大分違いがありそう、ということ。ファンハールがブラケットやリンガードに全幅の信頼を寄せているとも思えないですし。
対するスウォンジーは4-5-1。
GKはファビアンスキ。DFは右からランヘル、アマト、ウィリアム、テイラー。ダブルボランチにシェルビーとキ。中盤は右からダイアー、シグルドソン、ルートリッジで1トップにボニー。
試合はユナイテッドがボールを支配する展開。
この時点で既にW杯のオランダとは異なるチームだと分かる。ファンハールはブラジルでは3バックという名の5バックで自陣を固め、ロッベンやペルシの個人技で高速カウンターを仕掛ける戦い方をしていた。
でも、それはあくまで短期決戦のトーナメントだからこそ出来る戦い方、というか許される戦い方。
今、ファンハールが指揮しているのはマンチェスター・ユナイテッド。
数十年イングランドの最前線を走ってきた常勝軍団。昨季は思わぬズッコケ方をしてしまい苦杯を飲んだが、それでもまだ御大時代に築かれたプライドは高くそこにある。
そんなクラブのサポーターが、強豪クラブならまだしもスウォンジー相手にオールドトラッフォードで腰の引けた戦い方をするなんて、決して許しはしないだろう。そういう戦い方が長きに渡るリーグ戦で短期決戦の時と同じような効果が得られるかも疑問。
それはファンハールだって分かっている。だからプレシーズンでもボールを支配する戦い方を意識しながらチームを作り上げてきたし、なかなかの手応えもつかんだ。
要するに、W杯のオランダと今のユナイテッドでは、ファンハールは全く違った形のアプローチでチームを作っているということ。
それを踏まえてユナイテッドを見てみると、最終ラインの位置取りは高く、左右のセンターバックが4バックのサイドバックと同じぐらいまでワイドに広がる。そのため中盤のサイドハーフの位置もかなり高く、一言で言えば攻撃的、見方を変えればかなりリスキーな戦い方だ。
その間でフレッチ、エレーラ、マタらとボール交換しながら、バイタルの隙を見つけつつそこを攻めたり、数的有利でサイドを攻略したりする。
試合はユナイテッドペースで進んでいたものの、リンガードが24分に怪我で途中交代。
プレシーズンに結果を残しせっかくつかんだチャンスなだけに、なんたる不運。それまでも懸命に走り回って働いていただけに、もうちょっと見ていたかった。
代わりに入ったのはヤヌザイ。しかし、新11番デビューの4分後にユナイテッドは痛い先制点を許してしまう。
スウォンジーの右サイドからの崩し、ユナイテッドの選手はわらわらとそのサイドに寄ってしまいバイタルはガラガラ。そこにするすると侵入するキ。人数を固めていたはずのユナイテッドだけど、なぜか簡単に突破を許してしまい、マイナスのパスをキがどフリーでシュートを放って1-0。なんだこりゃ。かなりお粗末な失点シーン。今のユナイテッドはまだまだ構築段階なんだなと痛感させられる。戦術というよりは、それ以前の意識レベルの問題。特に中盤の選手たちはこの布陣ではどこに誰がいて、自分が動いたらどこがどう空くかという最も基本的なところから学びなおさないといけないだろう。
その後、ヤヌザイのサイドから何度か突破を試みるも、最後までは崩し切れず1-0のまま前半終了。
プレシーズンの大会では負けなしで優勝し、好調のように見えたユナイテッドだけど、やはり公式戦、プレミアリーグはぬるくない。
それを身に染みて思い知ったか、ファンハールはハーフタイム中に決断を下し、後半開始からは4バックに。ジョーンズは右SB、ヤングが左SBに入り、エルナンデスい代わって投入されたナニが左サイドで、4-4-1-1のような形。
ダメだと判断すればさっさと切って捨てる、その潔さもファンハールの特徴だ。W杯前も4-4-2で作ったチームをストロートマンの怪我で思い切って3-5-2に変えたし、その3-5-2もうまくいかなかったらあっさり4-3-3に変えてたし。
その決断はすぐに実を結ぶ。
後ろにひとり増えたことで守備の荷が降りたヤヌザイが右サイドで果敢にドリブルを仕掛け、52分ヤヌザイが奪ったCKをルーニーがオーバーヘッドキックをガツンとかまして1-1、ユナイテッドが同点に追いついた。
その後も有利に試合を進めるユナイテッド。
やっぱりやり慣れた4バックの方が選手たちものびのびプレー出来るのか、ボールが前半よりもスムーズに流れている。見ている側もこっちの方が落ち着く気がするのは気のせいでもないだろう。
64分には、エレーラに代えてフェライニ投入。プレシーズンでは一度もプレーせず、ファンハール自身もこれまでそっけない態度を見せていたフェライニを開幕戦のど本番でいきなり使ってくるんだから、名将ってやっぱなに考えてるか分かんない。
この交代を機に一気に逆転といきたいユナイテッドだったけど、72分、スウォンジーのモンテロのクロスをルートリッジがシュートミス、しかしこのこぼれ球にシグルドソンがしっかりつめてて落ち着いてゴール左隅に流し込み2-1、ユナイテッドは勝ち越し点を許してしまった。
イケイケムードから一転、窮地に陥るユナイテッド。
ただの偶然、あくまでも偶然なんだろうけどフェライニ投入を境に、というのが気になってしまう。なんか誰かさんの怨念でもフェライニのアフロに絡まってないか?
しかもリードしたスウォンジーに運動量が戻ってきた。交代枠も使い切り、打つ手が限られるファンハール。さあ、ここからどんなマジックを見せてくれるのか!?と思ったら、フェライニを前線に上げパワープレイに走ったからさあ困った。それはあんまり効果がないとザッケローニが教えてくれたよ、と極東の地から叫ぶのもなんだか虚しい。でも、裏を返せば今のユナイテッドには武器らしい武器はそれぐらいしかないということなんだろう。
ということで。
1-2でユナイテッドは開幕戦黒星。プレシーズンとプレミアリーグは別物です、とオールドトラッフォードにキツイ洗礼をもらってファンハールの初陣は終了した。
注目された3バックはあまり機能せずに終わった。プレミアリーグに3-5-2は適しているのか。白か黒かハッキリつけれる問題じゃないし、身も蓋もない言い方をすれば「使い方による」んだろうけど、この試合を観てて感じたのは「3バックの優位性は相手が同等、もしくは格上の時に発揮されるんじゃないか」ということ。
3バックとは名ばかりの5バックで守り、中央にも人数を固めて奪ったら素早いカウンター。W杯で炸裂しまくったこの守備的な使い方でこそ、4バック全盛の今、3バックが輝くんであって、普通に中小クラブ相手に攻撃的なスタイルで3バックを使おうとすると、カウンターのリスクは高まるし、選手同士の距離感やパスコースの長さなどなど、4バックとの勝手の違いからミスがポロポロと出て、そこを付け入られそう。中小クラブは相手のミスを今か今かと待つ戦い方が基本だし。で、先制されて、その後はガッチガチの守備ブロックを作られるなんて展開は、想像するだけで寒気がする。
もちろん、ファンハールだってそんなリスクは承知しているだろうし、変に固執する人でもなさそうだから、あまり心配はしていない。それにそんな考えを超越するような画期的な戦い方を見せてくれるんじゃないかという期待もしている。
2トップの下にトップ下を置くのは、ある意味男のロマンだ。今や絶滅の危機に瀕したこの古き良きトライアングルに再び脚光を浴びせたファンハールには感謝の思いすらある。
自分の中で真っ先に思い浮かぶのは、ユーベのピッポ、デルピエロ、ジダン。彼らの前には敵なぞなかった。他にもビアホフ、ウェア、ボバンとか、日韓の時のロナウド、ロナウジーニョ、リバウドの3Rとか、この三角形には夢や希望が詰まってる。マンチェスターの地を爆心地としてもう一度ブームの火が世界中に燃え広がらないだろうかと夢想をしている男が大阪にひとり。
話が大分横に逸れてしまった。
ほろ苦い思い出となってしまったファンハールのオールドトラフォードデビュー。しかし、言い訳したいことはいっぱいあるはず。2失点目は運もなかったし、人も相当数欠けていた。ペルシ、キャリックはもちろん、新加入のショウにウェルベック、バレンシアなどなど。
それどころかこの敗戦を利用だってするかもしれない。
やっぱり人が足りてないんだ、と。SBもCBも出来る人が1人か2人、そしてやはりもうひとりワールドクラスがいるだろう、と。
これは試合をみてても痛感したところ。マタが値段通りの活躍を見せてくれてればいいんだろうけど、今の所は3700万ポンドの匂いはいくらかいでもしてこない。それになにより個人技で崩せる選手。ヤヌザイは試合でその片鱗を見せてくれたけど、まだまだ発展途上だ。ナニなんて論外。ユナイテッドの最終目標を優勝に置くのならば、決定的に欠けているピースはこれ。ディマリア獲れれば夢みたいだけど、値段も実現性も未知数だし、こだわらずにいろんな可能性を探って移籍市場締め切りまでにド級のウルトラCを見せてくれる日がくるのをただただ祈るばかり。
個人的にはフレッチがフル出場してくれたのが何より。ファンハールを信頼している一番の根拠もここだったりする。万が一ファンハールがこけても、またCL出場権を逃しても、この柱さえしっかりしてくれればユナイテッドはくたばらない。ギグスがアシスタントコーチを務めてるし、まだまだそこかしこに御大の痕跡は残ってる。それらがある限り、ユナイテッドは絶対に復活するはずだ。
日本語バンザイ:十把一絡げ
十把一絡げ とは - コトバンク http://t.co/2BHvGXz1Hy @kotobankさんから
— myrowka裏垢 (@uramyrowka) 2014, 5月 30
じっぱ‐ひとからげ 【十把一▽絡げ】
いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと。また、一つ一つ取り上げるほどの価値がないものとしてひとまとめに扱うこと。「―にして考える」
— myrowka裏垢 (@uramyrowka) 2014, 5月 30
親同伴受験生を十把一絡げにdisる方々を公共交通機関と高速インターネット回線が整備されきっていない地域に送り込み、自宅に帰るまでの様子を観察したい
— 百合?薔薇?いいえ私はすみれさん (@CyMuPe) 2014, 2月 26
とある病気の患者、とある制度の利用者、とある国の国民…その中にはいろんな人がいるのに、十把一絡げに差別的なレッテルを貼る者たち。貼られて傷つく人のことなど考えず、自分は違うと一人悦に入る。そんなちっぽけなことよりたとえどんなレッテルを貼られてもぶれない、自分だけの何かを持とうよ。
— 精神科医 Dr.Snowman (@doctorsnowman05) 2014, 3月 8
性的好奇心って、単独で存在しているのではなく、個人個人の「美」の感覚・体験・体感にも深く関連していると思いますよ。ひとりひとり違うと思いますよ。それを十把一絡げに「性的好奇心を満たすのはいけない」「犯罪」にするって、もはや「何も感じるな!」と強制しているのに等しいと、僕は思う。
— 廣田恵介 (@Hirota1967) 2014, 5月 17
AKBの刺され事件で、マスコミお得意の十把一絡げのオタク=犯罪者予備軍決めつけ報道がされるんだろうなぁ。対抗策はないんだろうけど、オタクとして変態紳士であり続けることが些細な抵抗なんだろうね。脳内でどんだけハアハア妄想しても、実社会では紳士なんだよ、真のオタクってやつは( ̄∇ ̄)
— れっちりorりょう (@red_chili) 2014, 5月 25
そもそもフリーいったってエンジニア系とデザイナ系とディレクタ系は話聞いてる限り違うっぽいし、フリーになる理由も人それぞれだと、実力も知名度も人それぞれだしな、それを十把一絡げに説明するとかナンセンスやで
— ┣¨┣¨┣(´ʘへʘ`)!┣¨┣¨┣¨ (@SE_O_T) 2014, 5月 27
かつて他人を十把一絡げにして御用ライター呼ばわりしていた人が、今やアイドルグループに尻尾を振って糊口をしのいでいるのを見るにつけ、非難の矢というのは巡り巡って自分に突き刺さってくるものだよなあ、などと他人事のように思いを巡らせる夜であった。
— たまとわ (@tamatowa) 2014, 5月 27
というか、本当に運なら毎シーズン上位にこれないでしょ。個人的にいばみがとか使う方も使われる方もイラつく最悪の戦法だと思うけど、だからといって十把一絡げに「運」の一言ですませるのはおかしいと思う。
— とと@ポケモン (@samoto1201) 2014, 5月 29
子供ハーネスが虐待かどうかは専門家の意見でも聞けば?と思うが「昔はなかった」は嘘。「ウチは使ってない」は個人差。事情は家庭の数だけあるので十把一絡げで批判するようなものでもないと感じる。
— 島国大和 (@shimaguniyamato) 2014, 5月 29
柿谷、冷や汗!プレステ忘れて出発遅れた - SANSPO.COM http://t.co/AS7Gx2Py1c @sanspocomさん
>充電していたプレステ
VitaかPSPですね、分かります
昔オカンはゲームを十把一絡げにファミコンと呼んでたけど、今はプレステなんだなぁ
— myrowka (@my_rowka) 2014, 5月 30
人知れず孤独死とか、戦死で十把一絡げにされるとか、そんなのよりこっちのほうがよっぽどナンボかマシでしょう? #PJsediciusM01
— 今すぐ使える・使うべき唯一の文例集 (@TokyoBunrei) 2014, 5月 30
「正直しんどい」 2014 J1 第13節 セレッソ大阪vsベガルタ仙台
セレッソvs仙台録画観戦。セレッソのスタメンはGKジンヒョン、CBは山下が出場停止でゴイコと康太、SBは俺の酒本と丸橋の鉄板コンビ。ボランチは蛍と扇原、右サイドは久々のアーリアで左は拓実。2トップはもちろん我らが柿谷と6億円のディエゴ・フォルラン。
ということは山東戦から続いた3-4-2-1はひとまず終了し、開幕戦から使い続けていた4-4-2に回帰。名古屋戦ではこのシステムの答えが見つかった気がしたけど、広州戦の大敗で自信を失ったか、それとももっと明確な意図があって戻したのか、試合を観てみなくちゃあ分からない。
4-4-2、しかも右にアーリアなんていい思い出は微塵もないけど、健勇が脱臼でいないのだから仕方ない。メンバーもおなじみのメンツ。30日の間に10試合もこなそうというのに、いつまで経っても楠神やミッチ、永井にスタメンの出番はやってこず、決まった選手が長時間のプレーを強いられてる。
試合はもちろんセレッソがボールを回して主導権を握る。握るんだけど、アタッキングサードでも攻撃がうまくいかずチャンスらしいチャンスが少ないのがポポ4-4-2の特徴。が、この日は特にひどかった。縦パスが長過ぎたり短過ぎたり、足元にボールが欲しいのにスペースに出したり、その逆も然り。
なんかパッと見、下手くそな人たちがサッカーをしているような、そう思えるぐらい息が合ってなかった。でも、フォルランをはじめセレッソの選手が下手くそなわけがない。ならなぜこんなにプレー精度が低いのかと考えたら、やはり思い当たるのはACLを中心とした過密日程だ。
Jリーグ開幕前から韓国でシーズンが始まり、ナビスコのように手は抜けず毎試合が決勝のようなACL、しかも長距離移動のオマケ付き。それでも厳しいGLを勝ち抜き気合十分臨んだ決勝Tでまさかの大敗、1-5。その間もJリーグは待ってくれず、GWを利用してミッドウィークに試合を組まれる。
ACLの日程を考慮してこの試合も開催時間の変更があったけど15時が16時になっただけ。まだお日様は十分高い。選手たちは汗だくだ。ただ、そんなの広島や川崎だっておんなじ。じゃあなぜセレッソだけもろに影響が出ているかというと、やはりポポがうまく戦えていないだけ、とそういうことになる。
ACLが過密日程だなんてことは始まる前から分かってる。だからセレッソはそれに備え、シーズン前からフォルランをはじめ長谷川、染谷、ミッチなど積極的な補強に努めた。その努力が実を結び、Jリーグ屈指の選手層を手に入れた。はずなのに、一向に有効活用される気配が見られない。
常に柿谷、フォルラン、蛍、長谷川らがスタメンで、楠神、ミッチ、永井はベンチ。途中交代もほとんどが後半30分以降。交代枠を使い切らないこともままある。「勝つために必要な選手だから」その言い分を認めはしても、コンディションを落とすハメになり、結果がついてこないのなら本末転倒だ。
試合はたまにフォルランの個人技で「おぉ」と思わせるチャンスがあるだけで、それもゴールには繋がらずスコアレスで折り返し。後半からはさらに疲労が顕著に表れ、何をやってもうまくいかず、フォルランが激昂する場面もチラホラ。開幕したての頃はよく見られたけど、最近はめっきり減っていたのに。
62分に南野に代えて楠神、73分にアーリアに代えてミッチを投入するものの効果は薄く。彼らだってコンディション管理不調の被害者だ。ろくにプレー時間を与えられていないのに、ただでさえ連携がうまくいってないチームに放り込まれてもできることは少ない。
それでもジンヒョン、康太ら守備陣が頑張ってくれたおかげで0-0のまま試合を進めることは出来たのだけど、83分カウンターからヨンギにジンヒョンの股を抜くシュートを決められて0-1。その2分後には柿谷もお役御免。反射的に反論したくはなるがこの日の出来を冷静に評価すればそれもやむなし。
しかし、昨季21点を取りチームを3位に導いたゴールゲッターが退いてなにか代わりとなる策があるわけはなく、結局そのまま試合は終了。セレッソは今季4敗目を喫してしまった。
ということで。 正直、この日ばかりは選手をみていて不憫な気持ちになった。コンディションがこんなに悪いことを嘆くのではなく、コンディションがこんなになるまでほったらかされたその環境のことを嘆くべきだろう。ポポの戦術的な手腕はさておき、選手の体調管理の拙さは絶望的なものがある。
これほどまで不出来な我がとこのチームのプレーをみて、さぁポポは3日後のアウェイの広州戦でどのような戦い方を見せるのか。そのさらに3日後には浦和との対戦も控えている。
どちらの試合もベストメンバーで臨む。それも確かにプロの選択肢なのかもしれないが、果たして今のメンバーが本当にベストメンバーと言えるのか。この試合を観てさぞ疑念を抱いたに違いない。柿谷や蛍、フォルランを日本に置いておくのも手。それもまたプロの判断だし、1-5は諦めてもいいスコアだ。
これまでJリーグ12試合を消化して綺麗に4勝4分4敗。ちなみにACLのGLでも2勝2分2敗だ。これまで6勝しているわけだけど、4勝がアウェイ。すなわちホームではまだ2勝しかしていない。そして6敗中4敗がホーム。ホームサポーターにちと手厳しい監督ランコ・ポポヴィッチ。
今回の敗戦でするすると自分の首に手がかかりはじめているのを感じたかもしれない。そしてそれは気のせいでもないはずだ。これまでの失敗はACLをなめていたから。ACLが終わった中断明けからはセレッソは上り調子に。そんな未来が待ってる可能性は多いにあると思うし、あってほしいと願うけど。
「リーガはそんなに甘くない」 2013-14 リーガ・エスパニョーラ第34節(延期分) バジャドリvsマドリ
バジャドリvsマドリ録画観戦。バジャドリのスタメンを眺めてると知らない名前がずらりと並んでてプチ浦島状態に陥るんだけど、ジェフレンとかバリエンテとかバルセロニスタとしては懐かしい名前もちらほら並んでてホッとしたりもする。マドリを下せば最高の恩返し。気持ちを入れて戦ってほしい。
マドリはカシージャスがリーガ427日ぶりのスタメン。CL決勝をにらんで試合感をつけさせとこうというアンチェロッティの判断。ベイルが体調不良で帯同すらせず代わりにディマリア。中盤はチャビ・アロンソ、イスコ、モドリッチの逆三角形。優勝がかかったはずの一戦だけど、少し悠長な気がしたり。
ゲーム早々、マドリにトラブル。ロナウドが筋肉系のトラブルとみられる故障で8分に途中交代。優勝するには勝利が重要な時にベイルとロナウド、左右の超破壊力ウイングを欠いて臨むことに。代わってモラタが入りベンゼマと2トップ、左にイスコが流れて4-4-2の形に。
マドリは明らかにコンディション管理に失敗していて全体的に動きが重い。プレスもかからないし、攻撃参加も遅いし少ない。バジャドリもしっかり引いて守って戦うから、どうしても散発的な攻めに。こういうときでもいつもはロナウドが個人技でなんとかしてくれるんだろうけど、残念ながら怪我で不在。
リーガ優勝がかかった大一番なだけにもうちょっと準備してくるかな、と思ってたんだけど、体が言うこときいてくれないのかな。ということで、ゴールの匂いがするプレーはバジャドリの方に多い。鈍いマドリディフェンスを地力で押しこみ正攻法でサイドを攻略してクロスでチャンスを作る。
ボールは保持するものの決定機が作れないマドリだったけど、31分少ないチャンスをものにする。FKの場面、ロナウドはおらずキッカーはラモス。思いきる右足を振り抜き威力抜群、落ちながらバジャドリゴールへ向かったボールはGKの手を弾きネットに吸い込まれた。1-0。
ホントにラモスはとてつもない選手になった。精神的実力的にマドリの疑い様もない主柱。イエロ、ラウル、カシージャスと続いたマドリディスモの体現者。イケルが冷遇されて系譜が途切れる危惧もあったけど杞憂だったよう。狙わなくても生まれてくるようになってるんだろうな、マドリというクラブには。
その後は一進一退の攻防が続く。この1点でマドリが持ち直すかとも思ったけど、相変わらず体は重い。後半に入っても流れは変わらずバジャドリ相手にサイドを攻め込まれる展開が続く。攻撃の場面でも、少ない人数でエリア前でこちょこちょはするんだけど、ベンゼマ、モラタに決定的な働きはない。
両者、決定力を欠いたまま時間はずるずると過ぎて行き、マドリが逃げ切るかと思われた後半41分、CKを途中交代のオソリオがヘディングで押し込み、1-1。マドリ相手でも臆さず前半からキッチリ攻撃を仕掛け続けた努力がここで実を結んだ。
マドリは試合を決めきれずグズグズ引っ張り続けたツケがここに。冴えないイスコ、ベンゼマに代えてイジャラメンディ、マルセロを投入しても効果は薄く。ただ、それにしたって大きすぎるツケとなってしまったが。そもそもマドリはこの日何をしにホセ・ソリージャにやってきたのか。
自力優勝をモノにすべく死力を振り絞ってバジャドリを叩き潰しにきたのではなかったか。しかし、マドリからそんな背水感は微塵も感じられず。ベイルはマドリで待機。いつものように下位のクラブをサクッと倒して勝ち点3をいただきましょうか、と。そういう緩慢な姿勢しか感じられなかった。
残り4分で急に目を覚まされたマドリは必死にバジャドリゴールに襲いかかるも時すでに遅し。1-1で試合終了。マドリの自力優勝は儚く消え去った。でも誰がどう見たって自業自得。もうマドリの照準はデシマにしぼられてるんだろう。その優先順位が正しいか、またソシオが納得してくれるかは別にして。
一方、歓喜に沸き返るのはアトレティコとバルセロナ。自力優勝を握る唯一のクラブが自らその手を離してくれた。あとは次の試合で結果を残すだけ。週末、アトレティコはマラガに、バルサはエルチェに勝利すれば、最終節カンプノウでの天王山に勝利した方が王者となる。
数十年に一度あるかないかの最高の条件、最高の舞台で歴史に残る一戦が見れますよう、バルサがエルチェ相手にまさかの結末を引き起こさないようただただ祈るばかり。でも今のバルサならありそうな気がして怖いんだよなぁ。