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カキナクルー

観た試合の感想なんかをテキトー勝手に書き殴ります

バルサが進もうとしてる道

バイヤンvsバルサ観了。ん〜と、え〜と、グチります。

ドローが決まった時には「なんだか無敵の称号がバルサからバイヤンに引き継がれる象徴的な試合になる予感しかしない」なんて書いたけど本当にそんな試合になってしまった。もちろん今のバルサは無敵なんかじゃなくて弱点だらけなんだけど、2年前までのイメージが強すぎて世間様はそうは見てくれない。

だから大敗しただけでこんなにも騒がれる。しかも倒したのが2年前のバルサとはまた違った強さで「無敵」と思わせるフットボールを見せるバイヤンなんだから、さっき書いたようにどうしたって象徴的な試合に見えてしまうわけだ。

ん〜、こんなことならPSGにギリギリに負けといた方が良かったかも…なんてアホなことも考えてしまうが、ここはバルサの弱いところを恥ずかしいぐらいおっぴろげにおっぴろげてさらけだしてくれたバイヤンに感謝すべきなんだろう。

もう今シーズン何度書いたかわかんないけど、今のバルサは昨季終えるべきだったサイクルを終わらせられずに惰性で回り続けている状態。CLのチェルシー戦で今のままでは引いた相手を崩せない、今のままでは質の高い速攻は防げないことがハッキリしていたのに特に手をつけず新シーズンに突入した。

監督交代というイベントもあったけど内部昇格だから結局大きな変化はなし。そして今季、セルティック戦、ダブルクラシコ、ミラン戦1stレグと、引いた相手を崩せず、高さと速さで点を取られるというあのチェルシー戦のような失敗を繰り返すバルサを見るたび変に納得してしまう自分がいる。

だって何も変わってないんだから。そんなバルサにとって不幸なのが、弱点が露わにされた今でさえ余裕で優勝できてしまうほど国内での競争力が低下していること。バルサのあんな弱点もこんな弱点もバルサの高いテクニックとメッシという怪物が覆い隠してくれるから。

メッシの19試合連続ゴールだってえげつない偉業だけど、同時にそれを許してしまうリーガのレベル低下の決定的な証拠でもある。で、バルサをリスペクトしてくれるリーガのクラブ勢とは違って、バルサを恐れず本気で倒そうと頭と体をフルに使って挑んでくる相手だと、隠していたものがさらけだされる。

で、今回それをしてのけたのが11人全員が走りまわって攻めて守って献身的にチームに尽くすバイヤンだってんだからある意味目の前の結果は当然の出来事といえる。高さと速さというバルサの2大Gスポットをあぁまで高いレベルで突かれ続けたら、そらどうやったって失神するわ。

今季のバルサの失敗を考える中で自分が一番不可解なのは、なぜ昨季の時点で分かりきっていたバルサの弱点が放置されたのか、ということ。2年前までのイメージが強すぎて世間様にはバルサは無敵ってイメージがついちゃってるけど、当然そんなことはなくてバルサはここ10年近く浮き沈みを続けてきた。

チェルシー時代のモウに八百長疑惑をふっかけられた直後4-2の完敗食らった次の年にはリベンジを果たしてそのままCLを制覇したり、モウインテルに支配率をプレゼントされ3-1で敗れた翌年CLクラシコでモウマドリを倒し2年ぶりのCL取ったり。

ギリギリと血が出るほど悔しい敗戦の後は、それを糧に強くなり雪辱を果たしてきたバルサ。特にそのターニングポイントとなる敗戦で焦点に当てられるのはカウンターの守備の弱さだ。バルサにとって一番かっこ悪いのがカウンターが取り柄のチームに負けること。

そういうこともあり次の年の強化ポイントはそこへのテコ入れが主なる。だからバルサが強い時は守備がいい。その流れでいうと、チェルシーに4点取られなす術もなかった今季はまず守備を重点に改革されるべきだったのに。新監督ビラノバにそのアイデアがあったかどうかはこの日の試合をみれば明らかだ。

ではビラノバは今季何をしたのか、何をするためにペップの後釜に据えられたのかというと「カンテラ路線の継続」のためだと思う。ペップ時代後期からも顕著だったこの路線。ビジャやサンチェスを高い金出して取ってきたのに彼らより重宝されるペドロやクエンカ。ソングなんて2軍でしか使う気がない。

今季はスタメン全員がカンテラなんて試合もあった。それはもちろん素晴らしいことで、バルサにしか出来ない偉業だと思うけど、その一方で失うものも少なくない。それは代わり映えしないDFラインだったり、いつまで経っても馴染みきれない新戦力だったり。

カンテラを重視するあまり改革のスピードが鈍っている。だから昨季と同じような失敗を繰り返すことになる。さっきここが不可解だなんて書いたけど、何となく自分では理由が理解出来ているのか。だから不可解というよりもジレンマ。カンテラ路線か、欧州路線か。バルサはどっちに向かっているんだろう。

バルサにとってカンテラは誇り。昨今のナショナリズムの高揚もあって特にカタルーニャ内では今の路線は殊の外喜ばれているかもしれない。それに国内ではまだ圧倒的に強い。欧州のとりわけ強いチームには勝てないかもしれないけれど、カンテラがこんなにも愛でられるならこれはこれでありかもしれない。

この視点は今後のバルサを眺める上で重要なものになると思う。CLで4-0で大敗する今のバルサをフロントはどう捉え、どういった対応をしていくのか。ビラノバは交代させられるのか、それとも続投するのか。そうだとしたらその判断の裏にはどういう思惑が隠されているのか。

その決断次第で、バルサの進む道は大きく変わる。でも、どちらに進んでも、どちらもバルサらしい道にはなると思う。まぁ根本は変わらないからね。自分としては強さにこだわって欲しいけれど。ビラノバ路線は変わらないだろうとは思ってる。

 

あとがきてきなもの:

大体が前にブログで書き殴ったことの焼き直しだけど、大事なことだと思うから2回書いた。ライカールト、ペップと続いた路線はビラノバでぐぐい〜っと曲げられていると思う。でも曲げたのは他ならぬペップ。だから、昨季辞めるって聞いた時「あ、逃げた」と思った。だからビラノバには同情している。

バルサの高すぎる技術と、バルサが使っていた高度な戦術って、出どころは全く別だと思う。その出会いが必然だったか偶然だったかは置いといて、出会ったこと自体は紛れもなく奇跡だと思うし、だから2年前まで拝むことが出来ていた無敵フットボールもホントに奇跡。

そこにメッシが生まれたのも奇跡。ホント奇跡がバカみたいに重なってあのバルサは生まれ得たと思う。ただ、だから自分が今奇跡をみているって実感は確かにあって、こんな奇跡はそんなに長く続くことはないってこともどこかで理解はしていて、で、あのバイヤン戦。

ここ最近バルセロニスタだと公言すると微妙なリアクションされることが劇的に増えているけど、こちとら周りに敵しか作らない毒チューリップ時代も泥水すすった記憶しかない地獄のガスパール時代も何の変哲もない凡人が4番務めてたロッチェンバック時代も生き抜いてバルセロニスタやってんだっつう。

だから今あるバルサも長いバルサの歴史の中で一時代のバルサに過ぎない、と。今のバルサを切り取って「これがバルサだ!」ということではないですよ、とあの敗戦のあとなぜか強く言いたくなったっていう、もう何が言いたくなってるか分からないという負け惜しみを残して今日はサヨナラ。

あぁ、悔しいな。

こんなに悔しいのはマジ久しぶりだ。