カキナクルー

観た試合の感想なんかをテキトー勝手に書き殴ります

「首位と5位の差」 セリエA12-13 インテルvsユーべながら観

インテルvsユーべながら観。ユーべは首位の座を固める意味でも重要な一戦。一方のインテルもここで負ければCL出場権獲得は絶望的。戦力的にはユーべが有利にも見えるけど、インテルミラノダービーでは引き分けるしスパーズも4-1で下すし締めるとこではキチッと締めるから案外わかんない一戦。

ただ、そうは言ってもゆるいところはゆるいから5位に沈む今のインテル。開始早々どこかフワフワしていて、そういう相手の隙を逃さないから現在首位に立てているユーべ。ということで3分、バイタルでボールを受けたクアリャレッラインテルの選手は誰も寄せず、右足一閃見事なゴールでユーべ先制。

早々にユーべに先制を許すという悪夢のような展開だが何とか気を取り直すしかない。幸いビッグマッチならではの集中力は早い段階で取り戻したインテル。ホームなのにボールをポゼッション出来ないチームの未熟さは相変わらずだけど、ハンダノビッチをはじめ最終ラインがふんばり追加点を許さない。

ユーベもユーべで効果的に追加点を奪えないという悪いくせは相変わらず。チャンスは山ほどあったのにスコアは1-0のまま試合は折り返した。後半に入ってからトップ下のアルバレスに代えグアリンを投入したインテルはホームの力も得て勢いを増していき、54分カウンターからパラシオが決めて1-1。

ピルロのパスミスを期待の新星コバチッチがかっさらい、カッサーノ、パラシオとつながったインテリスタごちそうさまのゴール。とりわけあのユーべのDFを真っ正面からぶった切ったんだから快感も二倍だろい。カッサーノとパラシオのホットラインが熟していて、ちょっとこれからも色々と期待できそう。

ただ、苦労して手に入れた虎の子の1点をろくに保持出来ないからインテルは5位にいるんだろう。ビダルにバイタルでの突破を簡単に許し、そのビダルから出たパスもラインを割るだろうと簡単に諦め、諦めなかったクアリャレッラがクロスを上げると、これまた諦めてなかったマトリが詰めて2-1。

ここら辺の集中力の差がユーべとインテルの差で、首位と5位の差なんだろう。しかもこの日ゴールを決めた2トップの2人は2軍。セルティック戦でもキッチリ仕事をしてのけたしこの総合力こそユーべの強さの秘訣。インテルはそれまでイケイケどんどんだったのに、また追いかけなければならなくなった。

そこからは攻めるインテル、守るユーべの構図。ゆるいとこはゆるいけど集中したインテルはやっぱり怖く、カッサーノコバチッチの個人技であわやという場面もつくりだすけど、審判の笛にも味方されず、結局最後まで王者が守りきってユーべが2-1で勝利した。

インテルは前評判通り負けたけど、集中した時は強いし、カッサーノって取りどころもあるし、パラシオとのコンビネーションも日に日によくなってるし、ミリートもいるし、でもゆるいとこはすっごいゆるいし、一言でいうとすごく「もったいない」。いろんなファクターがかみ合えば来季は化けそうな予感。

ストラマッチョーニに意外とこだわるモラッツィはその時を待ってるのかも。まぁただ単に金がないって可能性の方が大きそうだけど。

一方のユーべは強いの一言。攻守のバランスが良すぎる。次はCL対バイエルン戦。ポイントは取りどころのなさが吉と出るか凶と出るか、かな。これといった必殺パターンを持たないけど、どこからでも満遍なくゴールが取れるユーべ。

浅く広いゴールバリエーションがバイエルンの厚い壁にバッシャンと跳ね返されるか、それともバイエルンの壁の隙間ににゅるっと入り込めるか。勝負の決め手はフィニッシュの精度になるだろう。