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カキナクルー

観た試合の感想なんかをテキトー勝手に書き殴ります

ウイングだけで生きる 【ユーロ16 グループF第1戦 ポルトガル対アイスランド】

さてさて。

 

大会は5日目、第1戦のラストはポルトガルアイスランド
ポルトガルのフォーメーションは4-4-2で、2トップはナニとロナウド
ポルトガルといえば、大きな大会があるたびに、ヌーノ・ゴメスウーゴ・アルメイダなど、豊富なウイングと釣り合う9番がいないと嘆かれてきたけど、2016年「9番なんていらないんじゃね?」とウイング2人で2トップを形成するという結論にたどり着いた。その成果やいかに。
その下の中盤はダイヤモンド型で、トップ下は不動のモウチーニョだけど、右MFは23歳のジョアン・マリオ、左MFは22歳のアンドレ・ゴメス、アンカーは24歳のダニーロと、ベテランと若手を融合したチーム。


アイスランドも布陣は4-4-2。
W杯を含めて大きな大会は今回が初出場。北アイルランドのように、予選グループのライバルに恵まれたわけじゃなく、チェコ、トルコ、オランダといった実力国揃いのグループに入れられての堂々の2位通過だ。
ものの本によると堅守速攻が武器だそうで。著名な選手はグジョンセンシグルズソンぐらいだけど、他の選手も結構ドイツやフランスの1部チームに所属してて、ベテランも多く、やりにくい相手かもしれない。

 

試合は、初の大舞台にテンションが高いアイスランドがしょっぱなから全力。前線から積極的にプレッシャーをかけ、コンパクトにまとまった4-4-2の3本の守備ラインでボールを絡め取り、シグルズソンと左MFのビョルナソンの個人技でゴールを狙う。アイスランドの圧に押され、ポルトガルは困惑ぎみな立ち上がり。
それでも、さすがのポルトガルは持ち前の個人技でボールをキープし、自分たちの時間を取り戻していった。落ち着けばかわせない相手じゃない、と気づいたポルトガル。前線を構成する4人のウイングが頻繁にポジションを変え、アイスランドを幻惑する。特にアンドレ・ゴメスの動きが効いていて、好き勝手動くロナウドのスペースをうまく埋めたり、活用していた。王様がいるチームで居場所を確保するには必要な能力だ。頭も良さそう。
そして31分、右SBのヴィエリーニャがサイドを突破し、アンドレ・ゴメス、ナニとつないで、ゴールゲット。個人技とコンビネーションで相手の守備を崩した完璧な攻撃だった。。

 

力の差を見せつけられたアイスランドは一気に失速。
チェイシングにも勢いがなくなり、カウンターも単発。ポルトガルの攻撃を受けるだけの時間帯が続き、一方的な試合になってしまいそうな雰囲気が漂う。

でも、そう単純には終わらないのがユーロ。
後半5分、アイスランドの右サイドからのなんてことないクロス、カウンターでもないし簡単に弾き返されると思いきや、ビョルナソンがなぜかどフリー。これを落ち着いて決めてアイスランドがなんと追いついた。
あっさり点を取れたことで「あれ、俺たちやっぱりやれんじゃね?」と急に自信を取り戻したアイスランド。サッカー選手は現金なもので、勝ち点が現実味を帯びてくると、自然と運動量も復活、序盤のような積極的な守備を見せるようになった。
こうなるとポルトガルはやりにくい。71分にはモウチーニョに変えてバイヤン移籍が決まった18歳のレナトサンチェスを投入。前線5人をウイングで埋めるという振り切った策にも出た。トップ下の選手なのかと思ったけれども、そうではなさそう。かといって若さ丸出しで縦に突破することだけを考えてるわけじゃなく、周りを見渡しパスも出せる。

75分にはカレスマも登場して、ポルトガルは維持の怒涛の攻め、それでも、アイスランドの堅守を崩すまでには至らなかった。

 

ということで。
グループFの大本命ポルトガルアイスランド相手に勝ち点1というサプライズ。

サッカーは1プレーで流れが変わるということを教えてくれた試合。
ポルトガルは世界最高の選手の1人ロナウドを擁しながら、ここ最近の大きな大会ではろくな結果が残せてないけど、「9番を諦める」という道を選んだ今回は、上にいけそうな予感を感じた。だからこそ、勝ち切れなかったのは痛いけど、この試合はアイスランドの健闘をたたえよう。
アイスランドは先制されてからの落ち込みッぷりが不安だけど、序盤の集中力を保った堅守を維持出来れば、グループ突破もありえそうなグッドチームだった。個人的にはグジョンセンを見せていただきたい。