カキナクルー

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ベテランと若手の融合 【ユーロ16 グループC第1戦 ポーランド対北アイルランド】

さてさて。

 

グループC、ポーランド北アイルランドの一戦。
ポーランドは名前だけ見てもピンとこないけど、メンツを見てみるとレバンドフスキブワシュチコフスキ、クリホビアクなどなど海外で活躍するタレントだらけ。ユーロには08年大会に初出場、12年は開催国、今回で3大会連続の出場になるけど、まだ1勝も出来てない。
一方の北アイルランドは今大会が初出場。開催国増加の恩恵を受けたように見えがちだけど、予選グループは首位通過で出場権を勝ち取った。
原動力は固い守備。5バックは当然のこと、中盤にも4人置いてガッチリ守る。同じ英国のウェールズも5バックで守ってたけど、向こうにはベイルとラムジーがいて、こちらにはそんな豪華なタレントはいない。だから前線にはファティフ1人を残して、9人で守りきる覚悟を決めたチームだ。

 

当然、試合はポーランドが押し込む展開。
右のブワシュチコフスキと左のカプストカがサイドをゴリゴリに崩して、エリア内ではレヴァンドフスキがクサビに、トップ下のミリクは積極的にシュートを撃ってってと、一方的に攻め立てる。
でも、そんなのは北アイルランドだって百も承知。質よりも量の守りでポーランドの猛攻に対応。なんとか前半は0-0でしのぎきった。
後半、北アイルランドは左MFのマクネアを下げより攻撃的なウイングタイプのダラスを投入。前半はチャンスが皆無だっただけに、さすがにオニールも手を打ってきた。
しかし、色気を出した北アイルランドの隙をポーランドは見逃さないー。
51分、ブワシュチコフスキが右サイドを突破して中に折り返し、エリア内に入ってきたミリクが落ち着いてコースを狙って、1-0。


堅守を崩された北アイルランド

でも、リードされたからって急に攻撃的に出る術なんてもってない。中盤を1枚減らし、前線に1枚入れるも特効薬とはならず、ポーランドの攻撃に耐える展開が続く。
しかし、北アイルランドは全くの無策というわけではなかった。
87分、フリーキックのチャンス、得意の空中戦で勝負するかと思いきや、グラウンダーで速いボールを入れるトリックプレー。これまで温めに温めておいた奇策。虚をつかれたポーランドディフェンスは抜け出したデイビスを捉えられない。足を伸ばして届けばゴール!というこの試合最大のチャンスは、惜しくも足をかすめるだけで、ボールはラインを割ってしまった。

 

ということで。
下馬評どおりにポーランドがユーロ初勝利。
北アイルランドはよく守ったけど、攻撃のアイデアがあまりにもなさすぎた。これでどうやって予選を首位通過したんだろうと思ったけど、実はグループにはルーマニアギリシャハンガリーと強豪がいなくて、組み合わせに大分恵まれていたり。それでも6勝3分1敗の結果は見事だけど、残念ながらその片鱗はこの試合では見られなかった。
一方のポーランドは予想以上に好チーム。
レヴァンドフスキブワシュチコフスキはもちろんだけど、この日初めて見たトップ下のミリクと左MFのカプストカもかなりの選手。
ミリクはアヤックス所属の22歳。まだ若いけど落ちついてて、ガンガンエリア内に入ってシュートを放つ。
カプストカは国内のクラコビアってクラブに所属するピッチピチの19歳。ブワシュチコフスキに負けず劣らずドリブルがうまくて、カットインしてゴールも狙える。リオもツイッターでベタ褒めだったし、おそらく今日の試合で「見つかっちゃった」に違いない。
ベテランと若手、両方に脂が乗ってて融合してる。バランスでいうと中堅国では今まで見た中で1番のチーム。
ポーランドに限らず、今回のユーロは22歳以下の若い選手でおもしろい選手が多い。グループリーグが1周したら、まとめてみよう。