カキナクルー

観た試合の感想なんかをテキトー勝手に書き殴ります

「リーガはそんなに甘くない」 2013-14 リーガ・エスパニョーラ第34節(延期分) バジャドリvsマドリ

バジャドリvsマドリ録画観戦。バジャドリのスタメンを眺めてると知らない名前がずらりと並んでてプチ浦島状態に陥るんだけど、ジェフレンとかバリエンテとかバルセロニスタとしては懐かしい名前もちらほら並んでてホッとしたりもする。マドリを下せば最高の恩返し。気持ちを入れて戦ってほしい。

マドリはカシージャスがリーガ427日ぶりのスタメン。CL決勝をにらんで試合感をつけさせとこうというアンチェロッティの判断。ベイルが体調不良で帯同すらせず代わりにディマリア。中盤はチャビ・アロンソ、イスコ、モドリッチの逆三角形。優勝がかかったはずの一戦だけど、少し悠長な気がしたり。

ゲーム早々、マドリにトラブル。ロナウドが筋肉系のトラブルとみられる故障で8分に途中交代。優勝するには勝利が重要な時にベイルとロナウド、左右の超破壊力ウイングを欠いて臨むことに。代わってモラタが入りベンゼマと2トップ、左にイスコが流れて4-4-2の形に。

マドリは明らかにコンディション管理に失敗していて全体的に動きが重い。プレスもかからないし、攻撃参加も遅いし少ない。バジャドリもしっかり引いて守って戦うから、どうしても散発的な攻めに。こういうときでもいつもはロナウドが個人技でなんとかしてくれるんだろうけど、残念ながら怪我で不在。

リーガ優勝がかかった大一番なだけにもうちょっと準備してくるかな、と思ってたんだけど、体が言うこときいてくれないのかな。ということで、ゴールの匂いがするプレーはバジャドリの方に多い。鈍いマドリディフェンスを地力で押しこみ正攻法でサイドを攻略してクロスでチャンスを作る。

ボールは保持するものの決定機が作れないマドリだったけど、31分少ないチャンスをものにする。FKの場面、ロナウドはおらずキッカーはラモス。思いきる右足を振り抜き威力抜群、落ちながらバジャドリゴールへ向かったボールはGKの手を弾きネットに吸い込まれた。1-0。

ホントにラモスはとてつもない選手になった。精神的実力的にマドリの疑い様もない主柱。イエロ、ラウル、カシージャスと続いたマドリディスモの体現者。イケルが冷遇されて系譜が途切れる危惧もあったけど杞憂だったよう。狙わなくても生まれてくるようになってるんだろうな、マドリというクラブには。

その後は一進一退の攻防が続く。この1点でマドリが持ち直すかとも思ったけど、相変わらず体は重い。後半に入っても流れは変わらずバジャドリ相手にサイドを攻め込まれる展開が続く。攻撃の場面でも、少ない人数でエリア前でこちょこちょはするんだけど、ベンゼマ、モラタに決定的な働きはない。

両者、決定力を欠いたまま時間はずるずると過ぎて行き、マドリが逃げ切るかと思われた後半41分、CKを途中交代のオソリオがヘディングで押し込み、1-1。マドリ相手でも臆さず前半からキッチリ攻撃を仕掛け続けた努力がここで実を結んだ。

マドリは試合を決めきれずグズグズ引っ張り続けたツケがここに。冴えないイスコ、ベンゼマに代えてイジャラメンディ、マルセロを投入しても効果は薄く。ただ、それにしたって大きすぎるツケとなってしまったが。そもそもマドリはこの日何をしにホセ・ソリージャにやってきたのか。

自力優勝をモノにすべく死力を振り絞ってバジャドリを叩き潰しにきたのではなかったか。しかし、マドリからそんな背水感は微塵も感じられず。ベイルはマドリで待機。いつものように下位のクラブをサクッと倒して勝ち点3をいただきましょうか、と。そういう緩慢な姿勢しか感じられなかった。

残り4分で急に目を覚まされたマドリは必死にバジャドリゴールに襲いかかるも時すでに遅し。1-1で試合終了。マドリの自力優勝は儚く消え去った。でも誰がどう見たって自業自得。もうマドリの照準はデシマにしぼられてるんだろう。その優先順位が正しいか、またソシオが納得してくれるかは別にして。

一方、歓喜に沸き返るのはアトレティコバルセロナ自力優勝を握る唯一のクラブが自らその手を離してくれた。あとは次の試合で結果を残すだけ。週末、アトレティコはマラガに、バルサはエルチェに勝利すれば、最終節カンプノウでの天王山に勝利した方が王者となる。

数十年に一度あるかないかの最高の条件、最高の舞台で歴史に残る一戦が見れますよう、バルサがエルチェ相手にまさかの結末を引き起こさないようただただ祈るばかり。でも今のバルサならありそうな気がして怖いんだよなぁ。