カキナクルー

観た試合の感想なんかをテキトー勝手に書き殴ります

「やればできるPSG」 CL12-13 PSGvsバレンシア

PSGvsバレンシアながら観。アウェーゴールを2つ奪ったPSGがホームにバレンシアを迎えた試合。ベッカム先発かと思いきやモッタが復帰でこの日もベンチ。チアゴ・シウバも帰ってきて後ろの方はベストメンバー。一方イブラを欠く前線はルーカスがトップ起用。右サイドにはシャントームが入る。

週末には下位のランスに敗れたPSGだがこの日も動きは良くない。イブラ不在の影響はもちろんだが、チーム全体として動きに欠けすぎる。前線のラベッシとルーカスはカウンターを狙い積極的に突破を仕掛けるが、中盤はパストーレ、シャントーム、マトゥイディ、モッタとあからさまに機動力を欠く構成。

なのでカウンターが止められると一気に攻め手を欠く。しかも前線の2人は一人で何とかできるレベルのクラックではないし、あんな中盤だからサポートも遅い。全く点の入るにおいがしなかったPSG。ただ、このチームの一番の武器は実は守備。点は入れる気配はないが取られる気配もないまま前半終了。

財政危機に苦しむバレンシアは見れば見るほど中堅チームだ。グッドな選手はそこそこいるが、グレートな選手は見当たらない。しかしそれでも諦めずに前に進むしかない。地道にボールをつなぎながらチャンスを伺うこと54分、ジョナスがPSGDFの一瞬の隙をつきミドルゴラッソバレンシア先制。

もたもたしてたらやられてしまったPSG。財布の紐を握ってるアラブの富豪が怖い目で睨んでるけど、もっと怖いのはイブラ様だ。ここで負けたらシャレにならない。ガメイロを投入しアタッカーを増やしたPSGにやっとエンジンがかかりはじめ、64分ガメイロの突破からラベッシが決めて1-1。

基本このチームはやればできる。そのやる気スイッチがどこにあるのかわかんなくてすごくもどかしいけど、試合はPSGが残り時間守り切ってベスト8。予想以上の苦戦を強いられたPSGは典型的なスター軍団になりつつある雰囲気。良い選手が並んでいるだけでチームとしての連動性がほとんどない。

それができる選手もいない。さっき機動力のない中盤と書いたが、機動力を持ったセンターハーフがそもそもいない。ランパードみたいな。だから結局前線とサイドの選手の個人技頼みになってしまう。そういう意味ではスター軍団に見えて実は層も厚くない。まぁ過渡期だから仕方ないかもしれないけれど。

それでもひとりでなんとか出来ちゃうイブラがいるのが良くも悪くも今のPSGということだろう。勝てちゃえばなんだって同じだ。